STAR WARS EP9『スカイウォーカーの夜明け』 感想 ~最初から最後まで”レイとカイロ・レンの物語”でした~

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またまた記事の更新が遅くなってしまいましたが(汗)スターウォーズシリーズの(とりあえずは)完結作と言える『エピソード9 スカイウォーカーの夜明け』について感想を書きたいと思います。

率直な感想を言わせていただくと、気になったところが多々あるので文句なしの傑作とまでは残念ながら言えない、けれどもレイとカイロ・レンの物語としては良い幕引きです。

以下、良いと思った点と残念だった点に関して、率直な感想を述べたいと思います。
大丈夫だとは思いますが、念のため、まだ本作を未視聴の方はネタバレにご注意下さい。

気になった点その1:レイの正体に関して

気になったところというのが、「レイの出生に関すること」 です。 
というのも、EP8でレイは実は「何者でもない人」だった、という描かれ方をしていました。前作は「血縁というものに縛られない、何者でもない人達」にスポットを当てた物語だった、というわけで私も前作のメッセージには肯定的な見方をしていたのですが。 
そこに来て今作のレイ=パルパティーンの血縁、という…前作と今作との設定がうまく繋がっていないことがどうにも気になってしまいます。 
『最後のジェダイ』のライアンジョンソン監督と今作のJJエイブラムス監督との間でストーリーについての意思の疎通がきちんとなされていなかったのかな?とさえ勘繰ってしまいました。 

とはいえ、スカイウォーカーの血を受け継ぎながらダークサイドに墜ちてしまったカイロ・レンと、パルパティーンの血筋でありながらもジェダイの志を継ぐレイという対比は綺麗ですし、これはこれで良かったのかなとも私は受け入れていますが。 
それならそれで『最後のジェダイ』での「何者でもない」レイの苦悩とは一体…?という。
シリーズの中で主人公のキャラクター設定に一貫性がない、というのはあまり宜しくないなぁというのが正直な感想でした。
まぁ、『最後のジェダイ』がかなり物議を醸してしまったので、おもいきり方向転換せざるをえなかったのかな…とも思いますが…。

後から分かったことですが、レイがパルパティーンの関係者ではないか、というのは『フォースの覚醒』の時点で何人かのファンの方は予想されていたようですね。(ライトセーバーの型などから)
となるとやはりRJ監督とJJ監督とではレイに関して思い描いていた構想が食い違っていたのでしょうか…。

気になった点その2: パルパティーンの扱いに関して

また、ラスボスとして復活したパルパティーンの描写も気になりましたね。 
プリクエルシリーズに思い入れの強い者としては、全盛期の彼の強さと恐ろしさを知っている分、今作の彼は正直に言うといまいちパワー不足感が否めなかったです… 。
レイとの対決もなんだかフォースの力比べに終始してしまっていたような。 
(この辺りのシーンどっかで見たことあるな〜と思ったら、ハリー・ポッターのハリーvsヴォルデモート卿の一対一でのエクスペリアームズvsアバダケダブラのシーンでした。なんか似てないですか?笑) 
イアン・マクダーミドさんの演技は素晴らしかったですけどね。久しぶりの登場でノリノリで演じておられましたね笑 

ところで、スターウォーズシリーズの字幕って、割と唐突にストーリーが始まっている(始まる、というか既に始まっている)ことが割とあるあるなんですが、今回の「 パルパティーン復活」に関してはいくらなんでも唐突すぎやしないでしょうか。
いきなり復活して、「スノークはただの前座だった」と言われても…という感じです。汗

良かった点:最後までキャラクターに一貫性のあった カイロ・レン

逆に良かったところはというと、 
なんといってもカイロ・レンというキャラクターと、彼とレイとの関係性です。 
二人の関係は実はEP7の時点から気になっていましたし、密かに応援もしていたんですが笑 
二人を陰ながら見守ってきた一人としては本当に感無量のラストでした。 
最後の微笑にはやられましたね。ああ、ベンってこんな風に笑うんだ、と。
彼は間違いなくスカイウォーカーの血を受け継ぐ者であり、そしてハン・ソロの息子だったんだなと改めて認識しましたね。 ( ベン・ソロとしてライトサイドに帰還してからの彼は、敵の攻撃を受け流したときの仕草など、どこかハン・ソロっぽいなと思わせる描写が随所に見られましたね)
そして私は個人的な話、アナキンに対して強い思い入れがあるので、最後のベンとレイの姿にアナキンとパドメを重ねてしまって、ただ愛する人を守りたかったというアナキンの思いもこれでやっと報われたのかな…とふと思いました。 

そんなベン ・ソロの最後は…非常に切ないものでした。
彼がこれまで犯してきた罪の重さを思えば、ああいう結末は致し方ないものだったのでしょうが。
それでも、スカイウォーカー家の男性キャラは皆薄幸の人生を辿るというジンクス(と私は勝手に呼んでいます笑)は彼の代で破ってほしかったな、という気持ちもあるにはありますね。
もっとも、最後の最後に本懐を遂げられたという点、ベンにとってはもう何も思い残すことはなかったのかもしれませんが。

その他のキャラクターに関して

シークエルからの他のキャラに関しては、フィンは相変わらず良いキャラしているなぁというのは変わりないんですが、同じく脱走兵であるとあるキャラクターとの出会いの場面が印象的でした。
これまで意思を持たない敵兵として描かれてきたトルーパーという存在について改めて考えさせられる、それがフィンというキャラの存在意義だったのかなと。 
それにしても、レイに何か言いかけていたセリフがありましたが、SNSからの情報によると彼も実はフォースの感知能力があったそうですね。(レイに言おうとしていたのはそのことだった、とか)
その辺りももう少し掘り下げてほしかったな、という気持ちはあります。

ポーに関しては今作で元運び屋ということが明らかになり、元廃品回収業者のレイに元脱走兵のフィンに元運び屋のポーというなんだかよく分からないトリオというのがちょっと笑えましたね笑 
でも、今回はシリーズで初めて三人揃って色々な場所に冒険に出かけるという話で(シリーズ最後にして初めてだったんですよね。)
そんな凸凹な三人の関係は見ていて新鮮ですごく楽しかったです。

レイアとベンに関しては、役者さんがお亡くなりになったこともあり残念ながら直接対話するシーンはなかった…のですが、それでも色々と制約のある中、ぎりぎりできる範囲で母と息子の絆を感じられたなと思います。 
レイアに関しては前作・前々作以上に「母性」というものを強く感じられて、レイと抱き合うシーンなどはちょっと目頭が熱くなってしまいましたね。
ハン・ソロがベンに語りかけるシーンも良かったです。もっと早く向き合えていればなぁ…と思うとすごく切ない場面でしたが、良いシーンでしたね。 

ただ、ソロはジェダイではないのであれは「 霊体 」ではないんですね。あくまでベンの記憶が生み出したもの、なんですよね。
そう考えると、なお切なく感じさせられるシーンでした。

霊体ルークが出てくるのはまぁ予想していましたが、すっかり前作で見られた迷いは消えてレイを導いてくれましたね。 
ライトセーバーは丁寧に扱え、というのは前作の自分に対しておもいっきりブーメラン刺さってるじゃないかと思わず突っ込んでしまいましたが。笑(というか、むしろ前作あってのセリフ、なんでしょうね。EP8のルークの描写は非常に賛否両論分かれていますが、一人のキャラクター、一人の人間として見て私は納得しています
これからはレイアと一緒にレイのことを見守っていてほしいな…と思います。 
そして、いずれはライトサイドに帰還したベンともゆっくり話す機会があったら良いですね。

まとめ

色々とまとまりがない感想で恐縮ですが、感想は以上です。 

少々辛口の感想も書きましたが、 それでも私がSWにハマることになったきっかけのシークエル三部作、レイ達の物語をしっかりまとめて完結させて下さったのは素直に嬉しいし製作陣には深く感謝しております。
複雑な気持ちだと書きましたが、確かに内容に関してはもう少し再考してほしかったな、三部作の結末としてもっともっと踏み込んでほしかったな…という気持ちではありますが、それでも良かったと思う点もありますし、自分としてはこの良かったと思う気持ちを大事にしていきたいと思っております。

JJエイブラムス監督、キャストの皆さん、本当にお疲れ様でした&ありがとうございました。

また、ここまで読んで下さった方、拙文&長文にも関わらず最後まで目を通していただいてありがとうございました。

(※)『スカイウォーカーの夜明け』公開に寄せて、続三部作:シークエルに関して思うことを書かせていただいております。

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