映画『ハッピー・シェフ!恋するライバル』 感想 ~リトル・イタリーの色鮮やかな街並みの中で描かれる恋愛模様~

映画レビュー
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日曜日の昼間、特にすることがないから何か食べながら映画でも見ようかな~と思ったときに最適な映画、それが本作『ハッピー・シェフ!恋するライバル』(原題:LITTLE ITALY。邦題がちょっとアレなのでむしろ原題のままで良くないかという気がしてなりません…汗)だと思います。

本作を見るきっかけは、スター・ウォーズファンのパートナーが見たがっていた(主演の共演者がアナキン役のヘイデン・クリステンセンなので)ということが大きいですが、いざ見てみるとリトル・イタリーの色鮮やかな街並みの中で描かれる恋愛模様、そして家族愛を描いた素敵な作品だったな、というのが率直な感想です。
以下、作品の大まかなあらすじと感想を書いていきたいと思います。
未視聴の方のため、結末のネタバレに関しては控えさせていただきます。

あらすじ

物語の舞台は、カナダのトロントにあるイタリア街(リトル・イタリー)。
幼なじみのニッキーレオはかつて父親がともにピザ職人として働いていた、ということから、幼い頃から一緒によく遊び、何かと張り合うライバルといっていい仲でした。
そして何年か後、一流シェフを目指してロンドンで修行中のニッキーは就労ビザを取得するために 久しぶりに故郷に帰国し、レオと再会します。

互いに意識し合う二人。
ですが、そんな二人の両親はかつては同じ店で働いていた仲だったものの、今では商売敵同士で犬猿の仲といっていいほど険悪な関係になっていたのでした…。

果たして二人の恋の行方はどうなるのでしょうか。
そして、両家の父親同士が仲直りすることはできるのでしょうか。

活気あふれる「リトル・イタリー」を舞台に物語は展開していきます。

基本的に仲良しの家族関係、ただし父親同士を除いて…

この作品の肝となる部分は、両家の仲が悪いのは父親同士のみというところにあるでしょう。
母親同士は互いに夫の目を盗んでは世間話に花を咲かせる(互いに夫に見つかりそうになったらしれっと仲が良くないフリをしている描写が面白かったです)ほどの仲ですし、ニッキーの祖母とレオの祖父に至ってはなんと恋愛関係にまで発展している(これがまた情熱的な恋愛描写でした…さすがはイタリア汗)、という点です。
そして、ニッキーとレオもまた互いに意識し合い、惹かれ合っている。
よって、父親同士が仲直りをすれば一件落着というわけなんですが、そこがなかなかうまくいかないんですよね…。
何故に男同士って、どうでも良いことでムキになったり張り合ったりするものなのでしょうか。

もともと二人はピザ職人として足りない点を補い合えていた(ニッキーの父はソース作りが得意でレオの父は生地作りが得意)ので、その二人が仲違いし、別々に店を構えてしまったということはピザの美味しさが半減してしまったということになります。
おまけに、お互い、商売敵である片方の店の名前を少しでも出されると不機嫌マックスになってしまい接客もままならないほど。
これでは店の先行きが思いやられるなぁ…と思わずにはいられませんでした。

幼なじみ二人の素朴な関係性が良い雰囲気

互いに意識し合うものの、父親同士が不仲であるということ、そしてニッキーはいずれシェフの修行のためにロンドンへ帰らなければいけないということからなかなか一歩を踏み出せない二人。
そんな二人が一緒にいるシーンは幼なじみ同士ということあって全く気取らない素朴なものでした。
子供の頃のようにサッカーで競い合ったり、手作りのピザを頬張ったり…。
こういう関係っていいな、と素直に思わされる、親しみやすく温かい描写だったように思います。
特に印象に残っているのは、二人が子供時代の思い出を辿っていくデートシーンですね。
近所のおじさんにいたずらを仕掛け、怒られたら走って逃げて、と、二人の関係は確かに異性として意識し合うようにはなったものの子供時代からそんなに大きくは変わっていないのだな、と思わされたシーンでした。

年齢なんて関係ない、と思わされる熟年カップルの熱々ぶり

二人の父親同士がどのようにして自分たちの娘、息子の関係を認めるのか。
物語のメインはニッキーとレオの関係性を描くものですが、実はニッキーの祖母とレオの祖父の関係も重要なカギを握っていました。
とにかくこの二人、年齢なんて関係ないと言わんばかりの熱々のカップルです。笑
ニッキーの祖母はレオの祖父を愛していながらも道ならぬ(?)自分たちの恋愛事情に常にハラハラドキドキ、カフェでお茶をするだけなのに変装までしてくるという可愛いおばあちゃんでしたね。(孫のニッキーに、男女の恋愛にたとえてソース作りのコツを伝授してくれるシーンがとってもオシャレで素敵でした。)
一方のレオの祖父は、そんな彼女をまっすぐ愛してくれる情熱的な男性。
教会で人目を忍んで逢瀬を重ねたり、カフェでまさかの盛大な愛の告白をしたりと、主役二人に負けないぐらい、熟年カップルの恋愛描写は熱々でした。

ただ、最後のアレだけはどうしても納得がいきませんね。苦笑
いくらなんでも無理があるというものではないでしょうか。現実的に考えて。
…まぁ、映画だからと言ってしまえば全て片付いてしまうのかもしれませんが。

気になった点:タイトル(邦題)が「ハッピー・シェフ」なのに…

一応気になった点も書いておくと、主人公ニッキーのシェフになりたいという夢について、もっとフォーカスを当ててほしかったな、という点でした。
彼女はもともと、就労ビザを取得するために故郷へ一時的に帰国したというわけですし、いずれはロンドンへ戻ってシェフの道を目指さなければなりません。
また、オーナーからは料理の課題も出されており、期限内にこなさなければなりません。
それなのに、故郷に帰ってからはひたすらレオとの恋愛描写ばかりで、料理人の道と幼なじみとの恋愛のどちらを取るかで悩む主人公の姿が見られなかったというのが不自然に思えてしまいました。
(これに関しては、邦題の「ハッピー・シェフ」というのにもちょっと原因がありますが…。原題は「リトル・イタリー」ですし、そもそもこの作品自体が主人公のシェフという仕事よりも故郷で繰り広げられるロマンスの方に重きを置いているのでしょうか。)

また、これはおもいきり私の個人的願望なのですが、せっかくピザをメインとした作品なのだからもっと料理シーンを多く描いてほしかったな、とも思いました。
ニッキーの祖母がピザのソースの秘密をこっそり教えてあげるシーンなど、素敵なシーンもあっただけに。
全体的に、「料理」<「恋愛」のような描写のされ方でしたが、どちらも同じくらい、ちょうどよいバランスを取ってほしかったな、というのが率直な感想です。

まとめ

不満点はいくつかありましたが、全体的に見れば明るく楽しい映画でした。
両家の家族は皆個性的な人ばかりで楽しそうですし、幼なじみ二人の甘酸っぱい関係も、互いの祖父母の情熱的な大人の恋愛関係もどちらも素敵でしたね。

冒頭にも書きましたが、休日で特にこれといった予定がないときに、それこそピザでも頬張りながら見るのに最適な映画ではないでしょうか。
あまりメジャーな作品ではないようですが、こっそり(笑)おすすめしたい作品です。


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