「奇譚の青にねむる」 キャラ感想 〜ルネ編〜

フリーゲームと読書感想
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(※この記事は過去ブログからそのまま転載しております)

前回・前々回の記事から引き続き、フリーゲーム『奇譚の青にねむる』の感想記事を書いています。

今回はもう一人の攻略対象キャラクター・ルネについての感想を書かせていただきたいと思います。
(※エンディングに関する直接的なネタバレは避けておりますが、未見の方で予備知識一切なしでプレイしたいという方はご注意下さい)

「奇譚の青にねむる」ゲーム全体の感想記事はこちらをご参照下さい↓

ユーゴについての感想記事はこちらをご参照下さい↓

「奇譚の青にねむる」キャラ感想〜ユーゴ編〜
童話「青ひげ」をベースに、屋敷の中で繰り広げられる怪奇現象に立ち向かい、「異界」からの脱出を目指すフリーホラーゲーム「奇譚の青にねむる」の紹介&レビュー記事です。 この記事では攻略キャラの一人「ユーゴ」のルートの感想記事を書いております。

ルネについて

ルネは、ティフォージュ家に仕える執事です。以上。

…どういうこと?と思われるかもしれませんが、本当に序盤ではそれぐらいしか分かりません。
強いて言えば、手先が器用で力仕事も得意なので探索中に色々と役に立ってもらえるということぐらいでしょうか。

とにかく、初見プレイ時は本当に何を考えているのかよく分からない、底が見えない人だなという印象でした。
彼の人となりが段々と掴めるようになるのは、序盤のとあるイベントで主人公がユーゴを無事に生存させてからです。

恋愛ルート雑感

そんなルネの、ユーゴ生還以降に分かってくる性格ですが、一言で言うと皮肉っぽい毒舌キャラ
そして、本人いわくSであるとのこと。表面上はにこやかにしつつもズケズケと物を言ってくる、ある意味一番敵に回したくないタイプだなと思います笑

ユーゴの主人公への態度の軟化については、まぁ恋愛ルートが用意されているぐらいだからな…と予測できていたものの、ルネのこの変化(というか、こちらが素の性格なんでしょうが)については本当に予想外で、初見時はかなり面食らいました。
また、その主人公に対しても、割と序盤から常に余裕タップリで積極的に絡んでくるのでプレイしているこちらとしてもちょっと戸惑ったというのが正直なところですね。

ただ、一方で、主人公がルネの身を案じたり素直に感謝の意を伝えたりすると少々戸惑う様子を見せたのが印象的でした。
普段の言動がアレな分(笑)、他者から素直にそういう気持ちを向けられることに慣れていないのかもしれません。
そして、そういう風にまっすぐ自分のことを見てくれる主人公にどんどん惹かれていったんだろうな…と思います。

また、ゲームをプレイしていくうちに、ルネユーゴは互いに正反対な性格であるにも関わらず、主人と使用人という立場を越えて、幼い頃から付き合ってきた旧知の仲であるということが分かってきます。


ユーゴ
のルートの感想でも書いたように、
主人公はユーゴと性質的に似通ったところがあるように描写されています。
そう考えると、その主人公に対して、ルネが次第に興味を抱いていくというのは自然な成り行きかもしれないなと思いました。
主人公がどこか自分と似ている、というところから主人公に惹かれたユーゴに対して、
ルネの場合はむしろ主人公が自分と違うから惹かれたのかな、という風に解釈できるかもしれません。

(主人公とユーゴが共に"異界"には取り込まれにくい性質を持ち合わせているのに対して、ルネは実はそういったものに付け込まれやすい一面があるように描写されているというのも興味深いなぁと見ていて思いました。)

エンディング雑感(ネタバレなし)

ゲーム本編では、どちらかというと自分の気持ちを伝えるというよりも主人公にこちらを向いてほしい、というスタンスだったルネが、ストレートに包み隠さず自分の想いを語ってくれたのが単純に嬉しく思ったエンディングでした。
そんなルネの気持ちをしっかりと受け止めた主人公も、どこか大人っぽくなったような気がしますね。

先の感想でも述べたように、ユーゴルート以外のルートでは、一連の事件の真相は結局明かされることなく、本当の意味で全てが「解決」した、ということにはなりません。
けれども、物語の語り部が言うように、"これもまた一つの物語"、という解釈で良いのだろうな、と思います。

実は私は、プレイ何周目かで攻略情報を解禁してからはルネのルートをまずプレイしました。
初見プレイの某イベントで呆気なくユーゴを死なせてしまい(攻略なしであのイベントを回避できた人はスゴイ)、
始めから終わりまでずっとイマイチ何を考えているのかよく分からない人と非常に気まずい状態のまま一緒に行動していたという心残りから、とにかくまずはルネときちんと仲良くなりたい…と思ったんですよね。

結果的に、全ての真相が明らかになるユーゴルートを一番最後にプレイすることになったことを思うと、ルネ→三人目→ユーゴという順番でプレイして良かったなぁと改めて思っています。(※三人目の攻略キャラに関しては、隠しキャラ的な存在でありネタバレ防止のためここでは省略させていただきます)
ユーゴルートでは、次第に良い感じになっていく二人の仲を時折茶化しつつも、大事な場面ではそっと身を引いて見守っているルネの姿が印象的で、彼らしいなぁと思いました。

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ゲーム内容についてと、2名の攻略対象キャラについての感想記事を書いたところで、『奇譚の青にねむる』の感想は一旦終わりにしたいと思います。

最初は、今まで通り一つの記事にゲーム全体の感想をまとめようと思っていたんですが、キャラクターとの関係性がグッドエンドに直結している、というゲームシステム上、やはり各キャラの感想もじっくり書きたいなと思いまして、おもいきって記事を3つに分けさせていただきました。

とにかく、シナリオもキャラクターも本当に魅力的な作品なので、是非とも多くの人にプレイしていただきたいなと思っております。

最後になりましたが、探索やミニゲームで詰まる度、メールで質問をさせていただいては丁寧な文面で攻略のヒントを与えて下さった製作者様には本当に感謝しております。素敵な作品を作っていただき、本当にありがとうございました。

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